歯科医師の書いてあることだからと言って信用してよいものではないという話。
本記事を書いているのが2025年の6月。
google検索に「重曹 歯磨き」という検索語を入れてみた。
数件の歯科医院の重曹磨きのHPのコンテンツが一覧で検索結果として表示される。
数個のぞいてみた。
まー酷い内容です。
歯科医師がいかに頭が〇〇〇いかがわかりますよ(笑)
重曹。炭酸水素ナトリウムというんですね。
重曹がなんか掃除に使うグッズとして存在していたり。
ベーキングパウダーにも入っていますね。
水溶液は弱アルカリ性となる粉末として販売されています。
薬局で重曹を買ってきて、
重曹を水で溶いてペースト状にする。
そのペーストを歯磨剤の代わりとして用いて歯磨きを行うわけです。
歯科医院のHPでは、「こんな効果がありますよ!」なんて書いてあるわけです。
では、学術的にはどうなのか。
オランダのアムステルダム大学等の総説論文で述べられていますが、
多くの信頼性の高い論文や、エビデンスがあるわけではありません。
エビデンスがあるわけではありません
=有効であるという根拠に乏しい+安全性等について保証された根拠も少ない
というのが現状でしょうか。
アムステルダム大学の論文では、重曹磨きの追跡調査の結果は。
歯肉炎やプラークの抑制に対して、
ほぼ効果がないという見解ですね。
エビデンスとしてバイアスのリスクもある状況です。
一般的な見解として。
着色除去効果はある程度期待できるかも?
口臭予防効果があるかも?
研磨性があるので、歯を傷つける可能性があるかも(粒子は大きい割にはそんなに硬くない)
虫歯菌が出す酸の中和効果があるかも?
歯磨き粉の成分として含まれるフッ化ナトリウムの働きを減弱させる可能性があるかも?
アルカリの作用によって、歯肉や舌、頬粘膜など、粘膜表面を障害する可能性があるかも?
歯の再石灰化は促進する可能性があるかも?(質の高いエビデンスなし)
歯石が付きやすくなる可能性があるかも。
塩分制限のある方には注意が必要です。
古風な考え方に基づくものであり、最新の画期的な方法でもありませんが、
世界的にも世間に広く推奨されているものではありません。
歯磨き粉として使用するのではなく、
うがい程度に留めておいて、使用後は水ですすぎ口腔内に残留させない方がいいかも?
えーじゃ、先生は重曹磨きは勧めない派閥の人なんですね。
派とか派閥とかないです。
こーいうのは、多数決や人気投票で決められるものでなないんです。
派閥じゃなくて。みなさん。
やるべきではないんです。
いいですか。
メリットがあるといえない状況で、リスクをはらんでいることはやめた方がいいんですよ。
メリットがリスクを上回る場合なら状況は別なんですね。
これ医学の根本的な考え方なんですよ。
ここ大事なんで、もう一度述べますね。
やるべきではないんです。
いいですか。
メリットがあるといえない状況で、リスクをはらんでいることはやめた方がいいんですよ。
メリットがリスクを上回る場合なら状況は別なんですね。